日本大学高校・中学「2・1・3システム」中だるみ防止・学力向上に効果
日本大学高校・中学「2・1・3システム」中だるみ防止に効果

日本大学高等学校・中学校(横浜市)は、中学1・2年と3年及び高校の3年間に学習段階を分けた「2・1・3システム」を導入して5年目を迎えた。同校は2022年、従来の中学コースを再編し、中3に高校の「特別進学(特進)コース」「総合進学(総進)コース」「総進コース・スーパーグローバル(SG)クラス」を前倒しした「特進プレコース」「総進プレコース」「総進プレコース・SGクラス」を新設した。

広報主任の藤原くみ子教諭は「早いうちから自分と向き合い、将来について考えることを促すとともに、高校の各コースならではのプログラムなどを体験する『お試し期間』の意味合いも持たせています。従来の『3・3』制で生じがちな、中2期からの『中だるみ』を払拭し、進学へ向けてモチベーションを高める狙いもありました」と語る。

中3プレコースでさらに発奮

導入2年目の23年度に入学し、「特進プレコース」を経て今年度高校の「特進コース」に進んだ生徒は、中学受験で第1志望に行けなかった悔しさから「『リベンジしたい』という気持ちで、最初から『特進コース』に進むつもりでした」と振り返る。担任をはじめとする教員の声掛けが日常の学習態度につながり、「宿題を期限通りに提出したり、テスト前には演習問題に取り組んだり、先生方の声掛けが日常の勉強をサボらず続ける努力につながりました」という。

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また、面談で「とりあえず東大を目指そうか」と言われたことや、「ここが限界じゃないはず」「授業はどんどん先取りしていい」との言葉が高みを目指す気持ちを固めた。数学の授業では「問題の解説を作成して発表する」課題があり、中学1年では音声吹き込み、2年では班で分担して解法を発表、3年では自分たちで問題作りから取り組んだ。

中3「プレコース」では、多くの生徒が努力している気配に「これじゃダメだ」と危機感を覚え、陸上部の活動後、地区センターの自習室で午後8時まで勉強する習慣を身につけた。自己ルールとして「理解しないうちは先に進まない」を決め、疑問点はすぐに先生やクラスメートに聞いた。その結果、年度末にクラス1位、学年7位の好成績で高校「特進コース」に進級した。

学力推移の上昇傾向

藤原教諭によると、「当たり前のことをしっかりやるように」という声掛けは各教員が日常的に行っており、「中学期に強固な学習基盤を作ることが、多様な進路選択を支えるという共通認識があるからです。その積み重ねをしっかりやってきた子は、一旦『スイッチ』が入ると驚くような伸びを見せます」と話す。

「ベネッセ学力推移調査」のデータでは、システム導入前の20年度・21年度入学生と導入後の23年度入学生を比較すると、導入前は中1で上位のS・Aランクが4割強だったが中3では横ばいか3割強に減少傾向だったのに対し、23年度入学生は中1時の4割強から中3では5割を超えた。また、導入前にいたDランクの生徒がゼロとなり、Cランクも減少した。

志望傾向にも変化があり、「以前は日本大学各学部への志望が多かったのですが、現在は中学入学時点で7割の生徒が国公立や難関私立を含む大学を目指すようになっています」と藤原教諭は述べる。同校は「2・1・3システム」と同時期に体験学習も充実させており、「総合進学プレコースの『起業体験プログラム』など、生徒の視野を広げるさまざまな取り組みが志望傾向の変化に影響していると感じます」と期待を語った。

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