水戸葵陵高校書道部、書道パフォーマンス甲子園連覇に挑む
水戸葵陵高校書道部、書道パフォーマンス甲子園連覇へ

水戸葵陵高校書道部が、8月2日に愛媛県四国中央市で開催される書道パフォーマンス甲子園に挑む。昨年初優勝を果たした同部は、連覇を目指して練習を重ねている。

6月、水戸市の同校2階ホールでは、大きな紙の上に一列に並んだ部員たちが、音楽に合わせて踊りながら一斉に字を書く練習を行っていた。息の合った動きや美しい書き姿を意識し、練習後には動画を見返して「もっと体全体を使おう」などと声を掛け合った。

書道パフォーマンス甲子園とは

2008年に始まった同大会では、縦約4メートル、横約6メートルの紙に12人が6分間で作品を作り上げる。「書の美しさ」「書き姿」「紙面構成」などが評価対象。全長約1メートル30の筆を含む様々な筆を使い、音楽に乗って踊りながら書く特有の難しさがある。

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東日本大震災がきっかけ

書道部顧問の辻哲一教諭によると、同校がパフォーマンスを始めたのは2011年の東日本大震災がきっかけ。復興への思いを伝えたいという生徒の提案で同年の文化祭で初披露し、大きな反響を得て地域イベントでも披露するようになった。そして全国の大舞台で部員が輝ける機会を求め、書道パフォーマンス甲子園を目指すことに。予選落ちや準優勝を経験し、33都府県から104校が応募した昨年、7回目の出場で初優勝を遂げた。

辻教諭は「大きな紙に書いたメッセージはダイレクトに伝わり、思いを込めて懸命に表現する姿は見ている人の心を動かす。パフォーマンスには大きな発信力がある」と強調する。

部長の3年佐原叶歩さんは「パフォーマンスの作品は一人では作れない。仲間と作り上げた時の達成感が魅力」と話す。小学1年から書道を始め、中学3年の学校見学で同校のパフォーマンスに出会い、書道の力に魅了されて進路を決めた。昨年の優勝後はメディアに取り上げられる機会が増え、「連覇」の言葉に胸が締め付けられることもあったが、「緊張しなくなるまで全力で練習してきた自信がある」と語り、「書、音楽、踊りがぴたりと合うととても美しい。観客も心が躍るような6分間を目指す」と意気込んでいる。

県内高校でもパフォーマンス人気

書道パフォーマンスは近年、書の魅力を伝える表現として人気が高まっている。県内では多くの高校生が地域イベントや学園祭で披露し、観客からは「元気をもらえる」と好評だ。日立市の茨城キリスト教学園高校では2024年から生徒有志でパフォーマンスを始め、書道教室講師の佐久間亜希子さんに演技指導を受け、音楽は伝えたいメッセージに合わせて生徒が選んでいる。3年の佐久間萌日さんは「お客さんに書道の作品が出来上がる過程の迫力を楽しんでもらえてうれしい」と魅力を語る。ひたちなか市の県立勝田中等教育学校書道部は楽しむことを一番に、地域イベントで「ソーラン節」や流行曲に合わせた約10分間のパフォーマンスを披露。5年の土田二光さんは「仲間と協力して一つの作品を作るのは貴重で楽しい」と話す。ほかにも音楽をかけながら複数人が順番に書くパフォーマンスをする学校もあり、様々な形で書の魅力を届ける挑戦が続いている。

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