文部科学省は、小中学校の教員免許取得に必要な基礎資格として、高等専門学校(高専)の卒業資格を新たに認める方針を固めた。多様な専門性を持つ教員を学校現場に呼び込む狙いで、高専で学んだ理数系の知識や技能の活用が期待される。来年の通常国会で教育職員免許法改正案の提出を目指す。
中教審部会に案提示へ
文科省は23日の中央教育審議会の部会に、高専卒業生にも教員免許取得を可能にする案を示す。
高専は、即戦力となる技術者を養成する5年一貫の高等教育機関で、実験や実習を重視した独自の教育課程を持つ。中学卒業後に入学する本科は、国公私立の計58校に約5万3000人が在籍している。
現行制度の課題
現行制度では、大学や短大の卒業生らに授与される学位が教員免許取得の基礎資格に指定されている。このため、高専本科の卒業生が教員免許を取得するには、大学に編入学するなどして卒業する必要があった。
文科省では、高専本科の卒業資格を、短大卒と同等の基礎資格に位置づける方向で検討する。その上で、高専本科卒業生が大学の科目等履修生制度を利用し、教職課程で必要単位を履修するなどして免許取得を目指すことを想定している。
教員の質向上へ改革進む
教員の採用倍率は低下しており、質の高い教員を増やすため、中教審では大学の教職課程や免許制度の改革を議論している。大学院で社会人が最短1年で教員免許を取得できる制度の新設も検討中だ。



