旧優生保護法とハンセン病、2030年度導入の次期学習指導要領で社会科などでの学習明記へ 中教審作業部会が了承
旧優生保護法とハンセン病、次期学習指導要領で社会科などでの学習明記へ

中央教育審議会の作業部会は29日、旧優生保護法(旧法)の下で障害者らに強制不妊手術が行われた問題と、ハンセン病患者が強制隔離された問題を、次期学習指導要領に明記する案をおおむね了承した。2030年度以降に導入される予定の次期指導要領で、社会や地理歴史などの教科の題材として扱われる見通しだ。

人権侵害の事例を通じた理解促進

人権侵害の具体的な事例を通じて、人権への深い理解につなげるねらいがある。小中学校の社会や高校の地理歴史・公民のうち、どの教科で扱うかは児童生徒の発達段階などを踏まえて今後検討する。

最高裁判決と原告団の要請

旧法については、不妊手術を強制されたとして障害者らが国に損害賠償を求め、最高裁が2024年に「立法時点で違憲だった」との判断を示した。原告団などは、かつて保健体育や家庭科などの学習指導要領に優生思想に基づく記載があり、障害者らへの偏見や差別を助長してきたと指摘。学校現場も加担した優生思想を解消し、充実した人権教育を行うには、旧法をめぐる問題を学習指導要領に明記する必要があると文科省に要請してきた。

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