日本再成長の鍵は小中学校の教育変革、エコノミストが提言
日本再成長の鍵は小中学校の教育変革

日本の再成長に本当に必要なものは何か。慶応義塾大学大学院教授の小幡績氏は、その鍵が小中学校の教育にあると指摘する。経済学者でありながら、従来の経済学や経営学の手法を批判し、真実を見つめるためにはロジックや分析から解放されるべきだと主張する。

フレームと分析の解毒が必要

小幡氏は、ロジックに縛られては真実は見えないと述べる。「事実はロジックとは無関係に存在し、ロジックは事実を説明するための方便にすぎない」とし、まずフレームワークの解毒が必要だと説く。さらに、分析も最後の最後まで行うべきではない。「分析を始めた途端に、真実を見つめる目は曇る。エゴや私利私欲が生まれ、自分が言いたい結論に合わせて現実を見ようとしてしまうからだ」と警鐘を鳴らす。

エビデンス偏重がもたらす弊害

小幡氏は、多くの経済学者や経営学者がエビデンス(根拠)を重視するあまり、検証しやすい結論や仮説に偏り、本当に重要な研究がおろそかになっていると批判する。「エビデンスが得やすい結論へ自らバイアスをかけ、検証プロセスに乗らないことは研究対象としない。結果として、世の中の人々にとってどうでもいいことや、誰もが知っていることばかりを研究している」と指摘する。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

五感と第六感で感じ、観察する重要性

小幡氏は、ディープラーニングがロジックや説明を放棄したことで高い蓋然性の回答を出せるようになった例を挙げ、因果推論は真実の発見に役立たないと述べる。「真実とはAIが出した究極的な蓋然性であり、因果推論は不要になる」と予測する。さらに、ブッダの教えを引用し、「真実は自分で見えるしかない」と説く。心理学者ダニエル・カーネマンのシステム1(直感)とシステム2(ロジック)の概念にも言及し、「システム2を使おうとするとシステム1の精度が落ちる」とし、ロジックに気を取られると観察が不十分になる危険性を指摘する。

教育の役割は自ら発見する場を整えること

小幡氏は、教育の役割を「自ら発見する場を整えること」と定義する。フレームワークや分析、ロジック、さらには考えること自体を禁止し、五感と第六感で感じ、見て、観察することを重視する教育への転換が必要だと訴える。これは、従来の知識詰め込み型教育からの脱却を意味し、日本が再成長するための真の戦略として提示している。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ