明治から令和まで続く「教育ケチる国」日本、教員不足の根本原因は150年の政府のやりがい搾取体質
明治から令和まで「教育ケチる国」日本、教員不足の根本原因

日本の教員不足は、明治時代から続く政府の「教育軽視」体質に根ざしている。歴史学者の濱田浩一郎氏は、教員の待遇が150年にわたり軽視され、政府が教育を「投資」ではなく「コスト」として扱ってきたと指摘する。OECDの「図表でみる教育2025」によると、2023年の日本の公的支出に占める教育費の割合は8%で、加盟37カ国中4番目に低い。また、2024年の日本の初等教育教員初任給は3万4863ドルと、OECD平均の4万4153ドルを大幅に下回る。

教員待遇の歴史:明治から昭和までの悪循環

明治時代、教員は高い倫理観が求められる一方、経済的貧しさから卑賤視されることもあった。過重労働や教員不足はすでに明治期からの根深い問題である。1974年に制定された「人材確保法」で教員給与は一時的に大幅に引き上げられ、志望者も増加した。しかし、この改善は長続きせず、1980年代以降は再び相対的な給与水準の低下が指摘されるようになる。

給特法と「定額働かせ放題」の実態

給特法(教員給与特別措置法)は、現在では「定額働かせ放題」の原因と非難されるが、制定当時はおおむね歓迎された。しかし、長時間労働に加え、保護者からの過度な要求(いわゆるモンスターペアレンツ)が教師を精神的に追い詰め、対応のために弁護士を入れる学校も出ている。教員志望者は再び減少傾向にある。

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教育費の国際比較:日本は最下位クラス

OECDのデータは、日本の教育投資の低さを如実に示す。公的支出に占める教育費割合は8%と、加盟国平均を大きく下回る。初等教育の教員初任給もOECD平均の79%程度にとどまる。濱田氏は、日本政府が教育を「国家の未来を支える最重要の投資対象」ではなく、「いかに安く効率よく維持するかというコスト」として見てきたと批判する。

根本的な見直しが必要

濱田氏は、教育と教員が長きにわたり軽視されてきた根本を問い直し、職業としての魅力を回復させなければ、現代の教育課題は解決できないと結論付ける。主要参考文献には、石戸谷哲夫『日本教員史研究』、斎藤泰雄「近代的教職像の確立と変遷」、船寄俊雄編著『近現代日本教員史研究』などが挙げられている。

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