記述式問題が得意な子どもと、そうでない子どもの差は、家庭での日常会話にあるという。一般財団法人ドラゴン桜財団代表理事で『ドラゴン桜2』編集担当の西岡壱誠氏は、記述問題に強い子の家庭に共通する「芋づる式会話法」を提唱している。
「今日どうだった?」はNGな理由
多くの親が子どもに「今日どうだった?」と聞くが、この質問は抽象的な感想を求めるため、子どもは答えにくく、会話が続かない。代わりに、具体的な単語を引き出す質問が効果的だという。
芋づる式会話法の3ステップ
ステップ1:まず「キーワード」を聞く
「今日勉強したことで、覚えている言葉って何かある?」や「今日のニュースで、心に残ったワードってあった?」と聞く。抽象的な感想ではなく、具体的な単語を一つ引き出す。「光合成」「明治維新」「円安」など、何でも構わない。この一語が芋づるの先端になる。
ステップ2:その言葉の「意味」を聞く
キーワードが出たら、「へえ、“光合成”って、どんな意味だっけ?」「“円安”って、どういうこと?」と聞く。子どもは知識を自分の言葉で説明する必要があり、教科書の一文を暗唱するのではなく「自分の言葉に翻訳する」作業が求められる。これが記述問題の中核スキルだ。
ステップ3:「なぜそれが気になったか」を聞く
さらに「なんでその言葉が気になったの?」「その言葉、どこが面白いと思った?」と聞く。ここでは知識と自分の感情や体験を結びつける力が問われる。単なる知識の再現ではなく、「自分にとってどういう意味を持つか」を語ることで、大学入試の記述問題や小論文で求められる最上位のスキルが養われる。
会話がそのまま記述問題の解き方に
この「キーワード→意味→なぜ気になったか」の3段階は、記述問題の解き方そのものだ。日常会話でこの流れを繰り返すことで、子どもは自然と記述力を身につけることができる。西岡氏は「芋づる式に言葉を引き出す会話を家庭で実践してほしい」と述べている。



