国際基督教大学(ICU、東京)の新衣梨花さん(21)と森真莉子さん(20)が、松阪市での約2週間の滞在を終え、竹上真人市長に活動成果を報告した。2人は、松阪出身の探検家・松浦武四郎を通じた文化交流を目的に、7月中旬から市内に滞在していた。
実践した活動内容
2人は、武四郎の地元である市立小野江小学校での「郷土の偉人教育」、閉校した小学校を活用した「地域住民の居場所づくり」、英語力を生かした「松浦武四郎記念館の情報発信」などを実践した。
ICU構内には武四郎の書斎「一畳敷(いちじょうじき)」が現存しており、松阪市は2022年10月にICUと連携協定を結び、この「遺産」の利活用を進めてきた。学生の受け入れはその一環だ。
学生の報告と市民の反応
新さんと森さんは市長に対し、「教室を飛び出して現地に行き、コミュニティーの方から生の声を聞くことができた」と成果を報告し、「来年もぜひ受け入れてほしい」と訴えた。
市民の評判も上々だ。武四郎や一畳敷の知識がある一方で、現物がICUにあることや学生が保存活動に取り組んでいることを知らなかった人も多かった。学生と交流した市内の中田範子さん(83)は「若い子に教えてもらい、色々と新鮮だった。ぜひ武四郎記念館に一畳敷のレプリカを見に行きたい」と刺激を受けた様子だった。
教育プログラムの意義
新さんと森さんは大学に戻った後、授業で活動発表を行う。ICUサービス・ラーニング・センター長の加藤恵津子教授(文化人類学)は「事前学習、現地体験に加え、学術文献を引用して経験を学内の人に説明する。それが自らの肥やしとなり、大学の学びにも還元される。サービス・ラーニングの教育目標だ」と意義を語った。
竹上市長は「市としても体験から学ばれたお二人の意見や希望をしっかりと受け止め、来年以降の学生の受け入れにつなぎ、生かしていく」と継続を約束した。



