学校法人同志社は、同志社国際高校の研修旅行中に発生した事故に関する第三者委員会の調査報告書を公式ウェブサイトで公開した。報告書は、安全配慮が形骸化し、属人的な安全対策に依存していた組織の実態を明らかにしている。
事故の背景と報告書の指摘
報告書によると、辺野古ボートコースは学校独自設定のプログラムであり、旅行会社が安全性のチェックや荒天時の対策にほとんど関与しなかった。名古屋大学の内田良教授も指摘しているように、旅行会社が過去の事故の知識を生かしてリスクを洗い出せた可能性が高いとされている。
また、毎年の研修旅行の企画は学年主任1人が中心となって行い、担任集団や校内委員会、教職員会議のいずれの段階でも異論や疑問がほぼ出なかった。下見の必要性について疑義が呈されたことはあったものの、安全上の問題は指摘されなかった。
組織風土と安全対策の課題
報告書では、教員同士の関係が上命下達的ではなく、意見を言いにくい風土ではなかったと述べられている。しかし、学年主任任せの属人的な安全対策をチェックする仕組みがなかったことが、事故の背景にあるとみられる。
安全対策を専門家任せにするのではなく、素人が企画する場合にはプロを入れる仕組みを設けるべきだという指摘もなされている。組織としての安全確認のプロセスが形骸化していたことが、今回の事故の教訓として浮き彫りになった。



