国政選挙の選挙権年齢が18歳以上となって10年が経過した。高校現場では主権者教育がほぼ定着したとされる一方、現実の政治課題を扱うケースは未だ少ない。背景には政治的中立性をめぐる教員側の萎縮があるとの指摘が根強い。実践的な取り組みを広げるためには何が必要か。白梅学園大学長で教育学が専門の小玉重夫氏に聞いた。
現状と課題
小玉氏はこの10年で確実に前進したと評価する。主権者教育を実施する高校は100%に近く、若者の政治参加や社会への関心も高まっている。しかし、具体的な政治的事象を授業で扱う学校の割合が低いことを課題として挙げる。
文部科学省は2015年、高校生の政治活動を禁止してきた1969年通知を廃止し、校外での活動を認める新たな通知を出した。通知では具体的な政治的テーマを扱うことが推奨されているが、現場に浸透していないのが問題だと指摘する。
必要な支援とは
小玉氏は、現実のテーマを扱うことの重要性を強調する。学校で異なる意見と出会う機会がますます重要になっていると述べた。規制だけでなく、教員への支援が求められているとの提言を行っている。



