徳島南部自動車道の開通で「命の道」完成へ前進、残る課題と期待
徳島南部自動車道開通で「命の道」完成へ前進

徳島南部自動車道の新区間開通で「命の道」整備が加速

2026年3月8日、徳島県阿南市で徳島南部自動車道の小松島南インターチェンジ(IC)から阿南ICまでの3.2キロ区間の開通式典が開催され、パレードで祝賀ムードに包まれた。金子国土交通大臣は式典後の取材で、「道路はつながることで能力を発揮する」と述べ、高規格道路ネットワークの重要性を強調した。

四国8の字ネットワークの完成に向けた現状

今回の開通により、徳島南部自動車道の全線開通まで残る区間は11.7キロとなった。一方、四国4県を高規格道路で結ぶ「四国8の字ネットワーク」では、事業化されていない区間が徳島県のみに残されている。特に、阿南ICと高知県安芸市の安芸西IC(仮称)を接続する阿南安芸自動車道(約110キロ)の美波―牟岐間は、ルート選定のための調査が継続中だ。

国土交通省徳島河川国道事務所によると、徳島県は他の四国3県と比較して河川が多く、これが工事の遅延要因となっている。河川工事では仮設の橋や堤防が必要となる場合があり、作業は流量が少ない時期に限定されるため、工期が長引く傾向にあるという。

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期待される効果と緊急性

四国8の字ネットワークの完成は、通勤時間帯の渋滞解消や災害時の緊急輸送路としての役割が大きく期待されている。今回開通した小松島南IC―阿南IC間の整備により、阿南IC近くに本社を置く日亜化学工業の従業員からは、「通勤時間が20~30分から約10分に短縮された」「渋滞がほとんどなくなった」などの声が寄せられ、早くも実利が確認されている。

しかし、未開通区間が残る県南部では、南海トラフ地震による津波発生時に道路が浸水し、孤立集落が生じるリスクが指摘されている。高規格道路は救助活動や物資輸送に活用できる「命の道」として、その早期完成が急がれる。地域の防災力向上と経済活性化の両面から、プロジェクトの推進が求められている。

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