改正道路交通法施行令の施行により、今月から住宅街などにある幅員の狭い「生活道路」での自動車の法定速度が時速60キロから30キロに引き下げられた。歩行者や自転車が行き交う狭い道での事故を減らすことが狙い。県内では一般道路の約7割が生活道路に該当しており、県警は変更に関する周知や速度超過への注意呼びかけに取り組んでいる。
県警が周知活動を実施
8月中旬、山陽小野田市のおのだサンパーク前で、県警の警察官が生活道路の法定速度引き下げに関する周知活動を行った。「初めて聞いた」と語る通行客もおり、参加した警察官は「丁寧に繰り返し伝えていく必要がある」と強調した。
生活道路とは、幅員が5.5メートル未満で、中央線や中央分離帯などがない一般道を指す。県内では一般道路の約7割が生活道路に該当する。ただ、全ての生活道路の法定速度が引き下がるのではなく、道路標識で「40キロ」などと最高速度が指定されている場合は、その速度規制が優先される。
生活道路での事故の実態
県警交通規制課によると、県内で昨年発生した人身事故のうち、生活道路での事故は23%を占める。また、事故による死者数は全体の20%近くに上っているという。
警察庁が2017~21年に生活道路で起きた自動車などと歩行者との事故を分析したところ、自動車側が時速20~30キロだった場合の歩行者の致死率は0.9%だったが、時速50~60キロの場合の致死率は17%にまで上昇したという。
今後の周知活動
県警は制度の変更について周知活動を展開。7月下旬から、交通情報に関する電光掲示板で法定速度の変更を知らせている。また、県内のガソリンスタンドや自動車教習所にチラシやポスターの掲示を依頼。個別に県トラック協会や県バス協会などを訪問し、周知活動を図っている。
県警交通規制課の増野浩吏次長は「生活道路での事故を減らすため、引き続き制度変更の周知を行うとともに、安全な速度での運転を呼びかけていきたい」と話している。



