44歳で子宮全摘を告げられながら、45歳で「奇跡の初出産」を果たし、その後乳がんも患った51歳の女性が、これまでの経験や現在の育児と更年期との向き合い方を語った。映像に関わる仕事や講師業を続けながら、6歳の男の子を育てる淳子さん(仮名)の姿を通して、命に関わる出来事を乗り越えた先にある日常が浮かび上がる。
違和感を無視しない習慣が運命を変えた
淳子さんは、乳がんが見つかった経緯について「がんが見つかったのは、私が気になっていたのとは全然違う場所でした。医師が『これは普通のエコーでは見つからない』というほどの小さいものだったんです」と振り返る。女性検診では「陰性」という結果が返ってきたが、自身の違和感を無視せず行動を起こしたことが、早期発見につながったという。
また、「乳がんであることを教えてくれた友人の存在も大きいです。そういう人が身近にいて初めて、人って自分ごととして考えるようになりますよね」と話す。乳がんはもうすぐ3年が経過し、治療は一旦終了。心筋炎も後遺症なく過ごせているといい、「良い医師に巡り会えたことも運が良かったです」と語った。
更年期の揺らぎと向き合う日々
淳子さんは、更年期症状について「今より3年くらい前、息子が3歳のイヤイヤ期の頃の方が辛かったような気がします。異常にイライラしやすくて、でも、それが子育てのせいなのか、更年期だからなのかよくわかりませんでした」と当時を振り返る。ホットフラッシュのような症状が出ることもあり、体調が安定しなかったが、「その頃に比べると、今は心身ともに落ち着いているなと思います」という。
子育ては体力勝負と語る淳子さんは、「基本的に『無理をしない』に尽きますね(笑)。土日は出かけたら昼寝をするとか、もう1日は休むことにあてるとか」と日々の工夫を明かす。ストレスはこまめに解消し、「仕事前に少しカフェに入って無になる時間を作ったり、お迎えの前に30分だけ『何もしない』時間を作ったりして、1回どこかでリセットします。それでもストレスが溜まってきたら、すぐにマッサージの予約を入れます」と話す。
少なくとも息子が成人するまでは元気でいたいと願う淳子さん。病気はいつ罹るかわからないものだからこそ、保険などできる限りの手を打ちながら、違和感は放置しないという。何度も命に関わる出来事を乗り越えた経験が、その大切さを身に染みさせている。



