青森県警は、広域化する犯罪への対応強化と業務効率化のため、昨年春から県内17の警察署を青森、八戸、弘前の3ブロックに分け、ブロック内で連携する取り組みを進めている。県警への就職希望者が減少し採用が細る中、現場の警察官の負担を軽減し、働き方の改善を図る狙いもある。
3ブロックで連携開始
ブロックでの連携は2024年4月、県警本部から離れた県南地域の八戸署を中心に、十和田、三沢、三戸、五戸の計5署で始まった。県警は、情報共有や署員の融通などで事件事故への対応を強化できたと評価。25年4月からは取り組みを県内全域に広げ、八戸のブロックに七戸署を加え、青森(青森、むつ、野辺地、青森南、外ヶ浜、大間署)、弘前(弘前、五所川原、黒石、つがる、鰺ヶ沢署)の2ブロックを設定した。
県警が連携を進める背景には、厳しい採用情勢がある。大卒・高卒を合わせた県警察官採用試験の受験者数は16年度に819人だったが、昨年度は246人まで落ち込んだ。人口減少が志望者の減少につながり、人手不足に対して人材を有効活用する必要性が高まっている。
イベントの合同開催で負担軽減
むつ署では7月25日、将来の受験者確保も視野に、住民に警察業務への理解を深めてもらう催しを開催した。運営に携わった警察官36人は、むつ、大間、野辺地の3署と県警本部から集まり、子どもを含む参加者に鑑識作業や、警棒の使い方など逮捕術を体験してもらいふれ合った。
これまでは採用や広報のイベントは各署が単独で開催していたが、近隣署と合同で行うことで規模を大きくしたり、運営の負担を減らしたりすることができるようになったという。
初動捜査の強化と働き方改革
連携を主導する県警警務課は、全県のブロック化による一番の効果は、事件事故の発生時に近隣の警察署から応援派遣がしやすくなったこととみている。
今年4月、つがる署管内で過積載の疑いがある車両が発見された際、同署に配備のなかった車両重量の測定機器を近隣の五所川原署員が現場に届けた。連携が迅速な違反の告知につながった。
河村慎也・警務部理事官は「まだ意識が浸透している途中」としつつ、「初動捜査が強化され、治安維持につながるだけでなく、(非番の警察官の)呼び出しが減ることでワーク・ライフ・バランスも向上する」と期待している。



