台風9号、ロタ島で「甚大な被害」 最大風速80m/sの猛烈な暴風
台風9号、ロタ島で「甚大な被害」 最大風速80m/s

ハリケーンの最強クラス「カテゴリー5」に匹敵する暴風を伴う台風9号(アジア名:バービー)が6日、太平洋上の米国領ロタ島を猛烈な勢いで通過した。米国立気象局(NWS)は最大風速80m/sを観測し、当局は住民から「甚大な被害」の報告が相次いでいると発表した。

ロタ島全体が台風の眼の中に

NWSは事前に「ロタ島を通過する際の最大風速は80m/sと予想され、台風の目の壁が通過する間、67m/sを超える壊滅的な暴風が全域で続く」と警告していた。実際、NWSの気象学者ランドン・アイドレット氏はSNSでのブリーフィングで、ロタ島全体が台風の眼の中に入り、記録された最大風速は約80m/sだったと述べた。

北マリアナ諸島最南端に位置するロタ島の地方当局は、すでに一部住民から「甚大な被害」の報告を受けている。ロタ島災害対策本部のルー・ロザリオ氏は「私たちは何とか耐え忍んでいる状態だ。激しい暴風と洪水に見舞われており、すでに一部の人々から甚大な被害が報告されている」と語った。また、電波塔が倒壊したため携帯電話サービスに一部障害が出ていると付け加えた。

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周辺地域への影響

アイドレット氏によると、テニアン島、グアム島北部、サイパン島南端ではカテゴリー1のハリケーンに匹敵する強風を観測した。同氏は「台風は同海域を離れつつあり、状況は徐々に改善するだろう。4月の台風4号(シンラコウ)のように長期間居座ることはない」と説明した。

北マリアナ諸島と隣接する米領グアム島には合わせて約21万人が暮らす。グアム当局は約200〜300ミリの降雨が予想され、局地的な洪水の恐れがあると警告していた。グアムのホテルには数百人が避難し、同日の利用客の約7割は台風をやり過ごすために避難宿泊する地元住民だった。

ホテルの備えと観光客の不安

4月の大型台風後、あるホテルは電力確保のため80万ドル(約1億3000万円)を投じて予備発電機を購入していた。総支配人のスディプタ・バス氏(59歳)はAFPに対し、「このホテルは地元資本なので地域の利用者を大切にしている。ここを避難所として確実に機能させる。発電機の燃料は満タンで、今後2〜3日間は稼働できる」と語った。

日本から観光で訪れているサクライ・ミクさんは、友人と共に東京行きの便で帰国予定だったがフライトが欠航となった。「台風が来ている間はホテルに滞在する。怖い」とAFPに話した。

海洋温暖化とエルニーニョの影響

欧州連合(EU)のコペルニクス海洋サービスは1日、世界の海面水温が6月として観測史上最高を記録し、今後数か月間でさらに高温が記録される可能性があると発表した。海洋の温暖化は熱帯低気圧の発達を促し、海水からの蒸発量を増やして大気中の水蒸気量を増加させるため、結果として大雨を引き起こす原因となる。

世界気象機関(WMO)は3日、通常2〜7年周期で発生し9〜12か月続く「エルニーニョ現象」が太平洋の熱帯地域で既に始まっており、非常に強い勢力になる恐れがあると警告した。エルニーニョは赤道付近の中部・東部太平洋の海面水温を上昇させ、世界的な風、気圧、降水パターンの変化を引き起こす。

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