ドイツ検察は2026年7月2日、2022年に発生したノルドストリーム・パイプライン爆破事件について、ウクライナ国家当局が破壊を命令したとの見解を公式に表明した。この事件は、ロシア産天然ガスをドイツに輸送する海底パイプラインを標的としたもので、ウクライナとその最大の軍事支援国の一つであるドイツとの関係に新たな緊張をもたらす可能性がある。
ウクライナ人ダイバー起訴の詳細
ドイツ検察は、ノルドストリーム爆破作戦でダイバーチームを率いたとされるウクライナ国籍のセルヒー・クズネツォフ被告を起訴した。同被告は2025年夏、休暇先のイタリアで逮捕され、同年11月にドイツに身柄を引き渡されていた。検察の声明によれば、クズネツォフ被告は「ウクライナ軍の将校」であり、他の軍関係者と共に「ウクライナ国家当局の命令に基づいて」行動したとされる。
爆破の背景と目的
検察は、2022年2月のロシアによるウクライナ全面侵攻後、被告らが「ロシアからガス輸出による収入を奪うために、パイプラインを破壊する計画を立てた」と説明。ウクライナ政府はこれまで一貫して爆破への関与を否定してきたが、今回の起訴で状況が一変する可能性がある。
ドイツとウクライナの関係への影響
欧州最大の経済大国であるドイツは、ロシアと戦うウクライナの最大の軍事支援国の一つである。この事件は両国にとって極めて扱いが難しい問題となっており、今後の支援関係に影を落とす恐れがある。ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は7月1日、記者団に対し「われわれは事件の詳細について報告を受けておらず、少なくとも私はそれらを目にしていない。現時点で語るには時期尚早だ」と述べるにとどめた。



