皆さんは何を求めて動物園や水族館に足を運びますか?アドベンチャーワールドでゾウやラクダ、ウマの飼育を担当する津久井健太氏は、しばしば「動物園や水族館は存在すべきか」と自問するという。スタッフとして働く以上、存在意義を信じて仕事に向き合うが、世の中の人々と一緒に「在るべき姿」を考えたいと願っている。
動物園・水族館の四つの役割
国内の動物園や水族館でつくる公益社団法人・日本動物園水族館協会(JAZA)は、動物園・水族館の役割として(1)レクリエーション(2)種の保存(3)教育・環境教育(4)調査・研究の四つを掲げている。いずれも人や動物だけでなく、自然環境にとっても大切だとしている。
種の保存と教育の現場
津久井氏はJAZAのチーター計画管理者として、国内個体群の繁殖計画・移動計画を含む短期・中期・長期の管理計画を策定する役割を担っている。教育については、理科の先生として働く学生時代からの友人が「本物の動物や、五感で感じることができる環境を含めた授業はこの上ない学びがある」と語ったという。
一方で、どれほど意義のあることであっても、そこに楽しみがなければ、人は関心を持ち続けてはくれないと津久井氏は指摘する。
楽しさが生む学びの循環
アドベンチャーワールドでは「エデュケーション(教育)」と「エンターテインメント(楽しさ)」を掛け合わせた「エデュテインメント」という言葉を大切にしている。動物園や水族館が楽しいことは大前提であるべきだと考え、楽しみの先で動物への関心が深まり、環境への理解や保全・保護の動きへとつながっていく循環を育てることが今後求められるとしている。
津久井氏は改めて問いかける。「皆さんは何を求めて動物園や水族館に足を運びますか?」



