滋賀の学校支援チーム、熊本地震の宇土市で活動 再開へ通学路点検や相談対応
滋賀の学校支援チーム、熊本地震の宇土市で活動

大規模災害の被災地で学校再開を支援する滋賀県の「県災害時学校支援チーム(D―ESTしが)」のメンバーが、熊本地震で被災した熊本県宇土市の小学校で8月に支援活動を行った。派遣された職員は、今回の経験をさらなる支援や県が被災した際の「受援」に生かそうと考えている。

阪神大震災後に兵庫で発足、現在は13道府県に

災害時学校支援チームは、大規模地震や水害などの被災地で、校内の清掃や授業再開に向けたスケジュール調整、避難所の運営サポート、子どもたちの心のケアなどを行う。阪神大震災後の被災地・兵庫県で2000年にチームが発足したのが始まり。11年の東日本大震災や18年の西日本豪雨の際に支援を受けた宮城県や岡山県などに広がった。24年の能登半島地震以降、文部科学省が全国で設置を支援し、現在は13道府県にある。

滋賀県チームが宇土東小学校で清掃や点検

滋賀県では今年3月に県教育委員会事務局のメンバー4人で「D―EST(Disaster Education Support Team)」を結成した。その1人、教育総務課係長の志萱啓太さん(41)は8月に計8日間、熊本県に出向いた。

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京都府のチームと協力し、志萱さんは宇土東小学校で2学期の再開に向けて子どもたちが安心安全に過ごせるように、地震でビーカーや茶わんなどが割れた理科室と家庭科室を清掃した。通学路で危険な場所がないか調べるため、歩道橋の上で電線が低くなっている場所を見つけたり、ブロック塀が倒れてこないかを確認したりした。学校内の倒れたロッカーの下にハチが複数匹たまっているのを見つけ、対応したこともあった。物理的な支援だけでなく、被災者同士では話しにくい先生たちの被災状況についても耳を傾けた。

教職員の負担軽減、今後の研修拡充へ

支援を受けた同小の太田黒保宏校長は「教職員も被災して慌ただしい中、志萱さんは『何でも相談してほしい』と言ってくれ、力になった」と話した。

志萱さんは「県チームのメンバーを今年度中に市立小・中学校や県立高校の教職員などに35人程度増やす予定。今回の経験を生かして研修内容のボリュームアップをしたい」と意気込んでいる。

京都大防災研究所の中野元太准教授(防災教育)は「被災地の先生が心にダメージを受けた子どもたちと向き合う時間を作ることが大切だ。大規模災害の経験がない地域のチームにとっては、被災時に教職員が何を担い、支援チームにどんな役割を求めるかを考えることにもつながるだろう」と必要性を説く。

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