最初で最後の「飲酒運転」 警察官の誘いで実体験した記者の教訓
最初で最後の「飲酒運転」 警察官の誘いで実体験した記者の教訓

約30年前、社会人として新米だった記者は、岡山市内の警察署が企画した交通安全イベントで、飲酒運転を実体験した。「記者さん、飲酒運転してみん?」という警察官の誘いがきっかけだった。

実体験で学ぶ飲酒運転の危険性

イベントでは、実際にビールを飲み、自動車教習所のコースでハンドルを握った。飲酒運転の危険性を学ぶには実体験が一番という趣旨だった。ルポ取材で参加した記者は、他の参加者らと小さな紙コップでビールを飲んだが、「この程度なら……」という考えは出発直後に消え去った。

普通に走っている感覚とは裏腹に、車は蛇行。信号の見落としや脱輪、障害物への接触とミスを繰り返すたびに、助手席の教官に急ブレーキを踏まれた。「公道なら大事故じゃな。新聞に載るで」という言葉に冷や汗をかいたという。

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改正道交法で厳格化された基準

結局、まともに走行できた参加者はいなかった。アルコールの恐ろしさを身をもって知り、「飲酒運転」はあの日が最初で最後になった。

そんな経験を思い出したのは、改正道路交通法が7月21日に施行されたからだ。「酒酔い運転」の適用対象として設けられたアルコールの数値基準は呼気1リットル当たり0・5ミリ・グラム以上だが、ドライバーには「この程度なら……」も許されない。

冷えたビールが、残暑にしみる。改めて肝に銘じたい。大事故を起こしたら、「苦い思い」では済まない。

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