熊本地震でイオンモール熊本爆発、LPガス漏れか耐震基準満たす配管も破損3人死亡吉田社長謝罪全国イオンで緊急点検
熊本地震でイオンモール爆発、LPガス漏れか 3人死亡 吉田社長謝罪

28日の熊本地震で、熊本県嘉島町の商業施設「イオンモール熊本」で爆発が発生し、専門店の従業員3人が死亡した。地震から約1時間20分後に起きた爆発は、LPガスの漏洩が原因とみられている。

爆発の状況と原因

地震は28日午後4時27分頃に発生。イオンによると、揺れが収まった後、約3000人の客の避難誘導を開始し、午後5時に完了、従業員が避難中に午後5時50分頃に爆発が起きた。施設の2階南側中央付近が激しく損傷したという。

熊本県警や消防の捜索では建物内でガス臭が報告され、県警幹部は「ガスが漏れて引火し、爆発したのではないか」とみる。イオンによると、2階東側のフードコートや1階北側の飲食店舗の調理、空調にLPガスが使用されており、配管は敷地内のタンク(貯蔵量9367キロ・グラム)から地下を通って施設内に張り巡らされている。

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東京理科大の桑名一徳教授(火災科学)は「強い揺れでガスの配管が破損してガスが漏れ、何らかの着火源により爆発した可能性がある」と指摘。「ショッピングセンターは大きな空間があるため大量のガスがたまり、爆発の規模も大きくなったと考えられる。配線の火花や静電気など小さな火花でも爆発に至る」と語る。

イオンの対応と安全対策

イオンの吉田昭夫社長は29日の記者会見で「爆発が起きるとは想定しきれなかった。原因究明に最善の努力をしていきたい」と述べた。同社はガスの配管は耐震基準を満たす設計で定期的に点検し、2005年の開店以降ガス漏れはなく、2016年の熊本地震でも配管被害はなかったと説明。吉田社長は全国のイオンでガス設備などの緊急点検を始める考えを示した。

液化石油ガス法では、震度5相当以上の揺れでガス供給を自動遮断する機器の設置が義務付けられている。東京理科大の土橋律教授(燃焼・安全工学)は「2階南側の被害が大きかったということは、ガスの漏えい源もその付近にあったのではないか」と指摘。「ガス漏れや地震の揺れを感知して自動的にガスを止める装置がついていたのに漏えいが起きていたとすれば、機能しなかった可能性がある」と話す。

業界の取り組み

「ららぽーと」などを展開する三井不動産は、各施設に避難誘導マニュアルを作成し定期訓練を実施。ガス設備は基本的に都市ガスで、一定の震度で自動安全装置が作動する。同社は原因がガス設備に起因する場合、見直しを含めた対応を検討する。

「全国LPガス協会」は自動遮断機器に加え、ガス漏れを検知する警報器の設置を呼びかけている。「日本ガス協会」は家庭向け管をポリエチレン製に置き換える耐震化を推進。従来の金属製などに比べ、震災での破損が少ないという。東京ガスは供給エリア内に約4500基の震度計を設置し、災害時に遠隔遮断するシステムを2001年から運用。2011年の東日本大震災で作動した実績がある。

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