神奈川県は1日、自然災害発生時における死者や安否不明者に関する個人情報の取り扱いについて、今後は氏名に加えて年齢も公表するよう運用を見直す方針を明らかにした。これまで「10代」「70代」などと年代の公表にとどめてきたが、戸籍などで年齢を明確に確認できた段階で公表することを原則とする。
知事指示で運用見直し
県くらし安全防災局の担当者が明らかにした。黒岩祐治知事の指示を受けての見直しという。
黒岩知事は2020年3月、氏名公表をめぐり「原則速やかに公表する」という新たなルールを決めた。県の災害対策指針「地域防災計画」にも「災害発生時に、安否不明者・死者については、氏名等の最小限の個人情報を原則速やかに公表する」と明記した。
これまでの公表内容
ただ、「氏名等」とあいまいさの残る表記だったため、くらし安全防災局は公表情報を氏名のほかは性別と年代、住所の一部に限定し、年齢は明らかにしない運用を続けてきた。この取り決めに黒岩知事は関与しなかったという。
県は「災害現場で戸籍確認に時間を要するケースがあり、免許証や親族の証言などから確からしい情報を把握できた段階で、まず年代を公表することが適切と考えてきた」と説明する。「年代で十分と考えていた」ともいい、年齢が明確になっても、公表してこなかった。
台風25号を受けて
先月、台風25号による記録的大雨で県内に死者や不明者が出た際も公表せず、報道各社が県に見直しを要請していた。