グリア米通商代表、WTO「透明性全くない」と批判 関税政策を正当化
グリア米通商代表、WTO「透明性全くない」と批判 関税政策を正当化

トランプ政権で関税政策を担う米通商代表部(USTR)のグリア代表は1日、世界貿易機関(WTO)について「透明性が全くない」と批判し、「役割を果たすためには改革が必要だ」と主張した。政権は国連など国際機関に圧力をかけているが、WTOにもその矛先が向いている。

G20貿易担当相会議で議長務める

グリア氏は、この日まで米ウィスコンシン州ミルウォーキーで開かれていた主要20カ国・地域(G20)貿易担当相会議で議長を務めた。会議では、中国で過剰に生産された安価な鉄鋼などが市場に流れ込んでいる問題や、世界のサプライチェーン(SC、供給網)からの強制労働の根絶などが議論された。日本から宮本周司経済産業副大臣が参加した。

WTOでの解決に否定的な見解

議長国会見に臨んだグリア氏は、過剰生産の問題をめぐり、2、3カ国がWTOに議論の場を移すべきだなどとし、G20として合意に至らなかったと説明。「WTOがこの問題に取り組むことができるという考えを、私は全く信じていない」と述べた。そのうえで「今のWTOには透明性が全くない。WTOが、この大きな問題を取り上げて、多国間で解決できるという考えは、狂気の沙汰だ」と主張した。

WTOが進めた自由貿易体制をめぐっては、トランプ政権が関税政策を正当化する根拠として批判を強めている。今回の発言も、こうした政権の姿勢を反映したものとみられる。