三重県伊勢市岩渕の明倫商店街で発生した大規模火災をめぐり、伊勢署と同市消防本部は9日、商店街の現場検証を終了した。火元は商店街出入り口付近の空き店舗周辺とみられるが、特定には至らなかった。今後は現場で回収したがれきなどを分析し、出火原因の究明を進める。
約4300平方メートル焼失、住宅5棟含む58棟被害
火災は8月31日午後3時15分ごろ発生。約4時間後に勢いは収まったが、鎮火までに約44時間かかり、9月2日午前11時に消し止められた。市災害対策本部によると、焼失面積は商店街と周辺を合わせて約4300平方メートル。住宅5棟、店舗や倉庫など53棟が被害を受け、隣接する「シンフォニアテクノロジー響ホール伊勢」も外壁が損傷した。
約300人態勢で検証も、激しい燃え方で原因判明せず
同市消防本部によると、関係者の証言や出火直後の映像などから、近鉄宇治山田駅側の商店街出入り口付近にある空き店舗周辺が出火箇所とみられる。伊勢署と県警本部は延べ約200人、消防は約100人態勢で検証を進めてきたが、周辺の燃え方が激しく、焼け落ちたがれきが積み重なっていることなどから、火元や出火原因は判明しなかった。
全盛期は57店舗、現在は約25店舗に
商店街は1947年に戦後の市民市場として始まり、全盛期の1980年ごろには57店舗があった。現在営業しているのは約25店舗で、空き店舗が多い状態が続いている。
伊勢明倫商店街協同組合の乾正治理事長(75)によると、空き店舗の所有者には電気やガスの停止を徹底してきたという。出入り口付近の空き店舗を所有する60歳代の男性は読売新聞の取材に「電気もガスも水道も止めていた」と話した。



