愛媛県庁本館、完成100周年へ記念ポストカード作成や見学ツアー開催
愛媛県庁本館、完成100周年へ記念ポストカードや見学ツアー

愛媛県庁本館(松山市)は、2029年に完成100周年を迎える。県は節目を盛り上げようと記念ポストカードを作成し、11日には専門家による建物の見学ツアーも開かれた。建築ファンらが特徴的なドームや豪華な正面玄関などを見て回り、県のシンボルの歴史に思いをはせた。

現庁舎は4代目、全国3番目の古さ

現在の県庁本館は、1873年(明治6年)に愛媛県が誕生して以来4代目となる建物で、1929年(昭和4年)2月に完成した。鉄筋コンクリート造4階建てで、丸いドームを載せた塔屋を中央に左右対称に部屋を配しているのが特徴。知事が現在も執務する庁舎としては大阪、神奈川に次いで全国3番目に古く、2021年に国の登録有形文化財に指定された。

設計は、旧松山藩主・久松家の当主・久松定謨(さだこと)の別邸で国重要文化財に指定されている「萬翠荘(ばんすいそう)」(同市)を手がけた木子七郎(1884~1955年)が担当。構造設計は、のちに東京タワーの設計に携わる内藤多仲(たちゅう)(1886~1970年)が担った。建築費は現在の価値に換算すると100億~120億円に上るとされる。

記念ポストカードと見学ツアー

ポストカードは、本館の歴史的・文化的価値や魅力を広く発信しようと作成した。本館の外観やロビーの写真をあしらったり、完成当時の記念はがきを復刻したりしたデザインの3枚セット。事前予約制で実施している見学の参加者に無料配布する。

11日のツアーには、建築ファンら計68人が参加。文化財指定の調査に携わった建築士・峰岡秀和さん(50)の解説で、会議室として使用されているドームの内部や、天皇・皇后両陛下をお迎えするときなどに使用する貴賓室などを見て回った。松山市馬木町の会社員(49)は「普段は入れない部屋で美しい装飾を見られて、良い経験になった」と満足げだった。