国内最大の指定暴力団・六代目山口組(神戸市灘区)が分裂して11年。この間、六代目側と離脱した側の指定暴力団3団体との間で激しい抗争が繰り広げられてきたが、先月以降、各団体に科されてきた厳しい活動制限が順次解かれる動きが出ている。
3団体の指定状況と抗争事件の経緯
兵庫県警によると、3団体は、2015年8月に六代目山口組から離脱した勢力で結成された神戸山口組(兵庫県稲美町)と、神戸山口組から派生した絆会(大阪府寝屋川市)と池田組(岡山市北区)。特に六代目側と神戸山口組との間では、射殺事件を含む100件超の抗争事件が起きてきた。
各団体の関係先がある府県の公安委員会は20年以降、暴力団対策法に基づき、抗争事件により凶器で人に重大な危害が及ぶ恐れがあるとして、各団体を「特定抗争指定暴力団」に指定してきた。組員らは「警戒区域」として定められた自治体で、事務所への出入りや、おおむね5人以上で集まることなどが禁止され、違反すれば即逮捕される状況に置かれてきた。
指定解除の動きと警察の認識
先月以降の各公安委の会議で、六代目山口組と池田組との指定は今月8日から、絆会との指定は21日から解除となる方向性が相次いで決まった。指定は3カ月ごとに延長の可否が判断され、残る神戸山口組との指定は10月6日に次の期限を迎えることから、関係者らの注目を一層集める事態になった。
こうした流れに対し、兵庫県警幹部は「対立の大元である神戸山口組との指定が次で解除できるとは思えない。池田組、絆会とは事件数の桁が違い、同列には扱えない」と語る。これまでの六代目側との抗争事件は神戸山口組が102件、池田組が11件、絆会が4件だ。
県警側は、各団体の活動を大幅に制限する法的措置が失われつつあることに警戒感を示している。



