成田空港(千葉県)近くの開発用地への投資商品「みんなで大家さん成田」などを販売・運用していた2社に対し、東京都と大阪府は1日、それぞれ不動産特定共同事業法に基づき事業許可を取り消す行政処分をした。「みんなで大家さん」の事業継続は困難な状況だ。
対象となった2社と処分の内容
2社はいずれも不動産会社「共生バンク」(東京都)のグループ会社で、「みんなで大家さん販売」(販売社)=東京都=と「都市綜研インベストファンド」(ファンド社)=大阪府。
都は2024年6月、成田空港近くの用地を開発する事業プランの変更に関する出資者への説明が不十分だったなどとして、販売社を業務の一部停止(30日間)の行政処分とした。都によると、販売社はその後も不動産を貸し出しているテナントから賃料の支払いが滞っていることを出資者に説明せず、25年4月から7月にかけて199人に計4億3100万円を支払わせるなどしたという。都は「業務運営態勢の改善は期待できない」として、事業許可を取り消した。
大阪府の処分と資金の状況
大阪府は、ファンド社が出資者に期日までに償還金を支払わなかったなどとして許可を取り消した。同社は26年3月期決算で2800億円以上の債務超過になっていた。
「みんなで大家さん成田」をめぐっては、24年9月時点で約1580億円を集めたが、25年7月から分配金の支払いが滞っている。25年11月には国が出資する成田国際空港会社が用地の賃貸借契約を打ち切り、開発工事もほぼ止まった。出資金の返還を求める訴訟も起きており、一部で支払いを命じる判決が出ている。
共生バンクは「ホームページでコメントを掲載するべく準備している」としている。



