徳島県上勝町の送電鉄塔から9月9日、四国電力送配電の男性社員(19)が転落死し、職場でパワーハラスメントを受けていたと訴える文書が見つかっていたことがわかった。遺族や県警が取材に明らかにした。同社は、外部有識者でつくる第三者委員会を立ち上げ、パワハラがなかったか経緯を調べる。
転落の状況と遺書の内容
同社によると、亡くなったのは徳島県石井町の松岡一輝さん。9日午前11時半、点検後に鉄塔を下りる途中、約40メートルの高さから転落した。発見時、着用していた墜落防止器具が体から外れた状態だったという。
両親によると、県警から翌10日、「松岡さんのかばんから書き置きが見つかった」との連絡があり、コピーを受け取ったという。両親は、松岡さんが生前に残した手書きの遺書だとしている。
文書には、職場の先輩から「仕事できん」「頭悪い」「死んどけ」などと言われ、周囲の助けもなかったと記されていた。また、職場の飲み会で、未成年で飲酒ができない代わりに食事を強制的に食べさせられたといい、「アレルギーなのに(中略)、舌はかゆいし吐きそうで心身ともに死にそうだった」とも訴えていた。
入社から配属までの経緯
四電送配電によると、松岡さんは4月に入社し、8月に徳島支社へ配属されたという。
父親の徹さん(49)と母親の美紀さん(48)は取材に対し「一輝は入社を喜び、体力をつけようと筋力トレーニングに励んでいた。家で料理を作ってくれたり、給料で食事をごちそうしてくれたりする優しい子だった」と話した。
第三者委員会の調査へ
遺族が第三者委による調査を求めたという。四電送配電の徳島支社は「事実関係を調査中。誠心誠意対応する」としている。



