検察官の「ガキ」暴言、国への賠償命令が確定 最高裁が上告退ける
検察官の「ガキ」暴言、賠償命令確定 最高裁が上告退ける

黙秘権を行使したのに検察官から長時間にわたり侮辱的な取り調べを受けたとして、元弁護士の江口大和さん(40)が国に賠償を求めた訴訟で、最高裁第二小法廷(尾島明裁判長)は14日付で江口さん側の上告を退ける決定をした。一、二審が国に110万円の賠償を命じる一方、黙秘権の侵害を認めなかった判断が確定した。

取り調べでの暴言内容

一、二審判決によると、江口さんは2018年に犯人隠避教唆の疑いで横浜地検に逮捕された。検察官の取り調べは計約56時間にわたり、その中で「ガキだよね」「お子ちゃま発想」「ウソつきやすい体質なんだから」などと言われた。

裁判所の判断

一審・東京地裁は、検察官の発言について「原告の弁護士としての能力や一般的な資質に問題があることを侮辱的な表現で繰り返した」と指摘し、違法な取り調べとして国に慰謝料などの賠償を命じた。一方で、黙秘する江口さんに検察官が取り調べを続けたことについては黙秘権侵害と認めなかった。二審・東京高裁もこの結論を支持していた。

上告審の判断

江口さん側は上告し、最高裁に「黙秘権を行使する容疑者に取り調べを続けるのは事実上の供述の強制と評価されるべきだ」などと訴えた。しかし第二小法廷は、上告できる理由にあたる憲法違反などがないとだけ判断した。