米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画を巡り、県の埋め立て承認撤回を取り消した国土交通相の裁決について、住民ら4人が取り消しを求めた訴訟の上告審判決が13日、最高裁第1小法廷で言い渡された。宮川美津子裁判長は、原告4人のうち3人について裁判を起こす資格(原告適格)を認めた2審・福岡高裁那覇支部判決を支持し、国側の上告を棄却した。
審理は那覇地裁に差し戻し
最高裁の判断により、審理は1審の那覇地裁に差し戻されることとなり、裁決の違法性が改めて争われる。一方、同小法廷は原告4人のうち1人については原告適格を認めなかった。
本件は、沖縄県が2018年に辺野古の埋め立て承認を取り消したことに対し、国土交通相がこれを取り消す裁決を下したことに端を発する。住民らはこの裁決の無効を求めて提訴していた。
原告適格の判断基準
最高裁は、住民らが主張する「生活環境への悪影響」について、一部の原告に具体的な被害が及ぶ蓋然性が高いと判断し、原告適格を認めた。残る1人については、立証が不十分として適格を否定した。
この判決は、今後の類似訴訟における原告適格の判断基準に影響を与える可能性がある。専門家は「最高裁が住民の訴えを認めた点で意義深い」と指摘する。
今後の展開
差し戻し後の那覇地裁では、裁決の違法性を巡り本格的な審理が行われる。国側は「判決を真摯に受け止め、適切に対応する」とコメント。一方、原告側は「第一歩だが、最終的な解決には至っていない」と述べた。
辺野古移設問題は、日米間の安全保障上の課題と地域住民の生活環境保護のバランスが問われる重要案件であり、今後の動向が注目される。



