位置情報が分かる「紛失防止タグ」を悪用したストーカー行為の相談が増えている。茨城県警への相談は今年8月時点で34件に上り、過去最多だった前年の17件の2倍となった。県警は「知らない人につきまとわれることもあり気をつけてほしい」と呼びかけている。
相談件数は年々増加、車や手荷物に取り付けられる事例も
紛失防止タグの価格は1千円台から数千円台が多く、ネット通販や100円ショップなどで手軽に購入できる。人身安全少年課によると、統計を取り始めた2021年は0件で、22年は4件、23年は11件、24年は14件と毎年増加。車に取り付けられることが多く、手荷物に入れられることもあるという。
殺人事件や逮捕事例でも悪用が明らかに
水戸市に住むネイリストの小松本遥さんが殺害された事件では、大内拓実被告(29)が紛失防止タグ入りのぬいぐるみを実家に送りつけ、小松本さんの自宅の特定につなげた。被告は紛失防止タグの悪用について、法廷で「自ら思いついた」と語っていた。
また、タクシー運転手の男(57)=住所不定=が、県央地域の40代女性の乗用車に紛失防止タグを取り付けたとして9月16日にストーカー規制法違反容疑で県警に逮捕された。男は容疑を認め、「女性の長女の生活実態を知りたかった」などと供述したという。県警によると、母親も長女も男と面識はなかったという。
スマホ通知を手掛かりに、県警は相談を呼びかけ
被害者は、追跡されている可能性を示す「トラッキング通知」がスマートフォンに届くこともある。県警は「放置せず、署に遠慮なく相談してほしい。適切に対応していく」と訴えている。