上智大生殺害30年、残されたA型の血液 黄土色のコートの男は誰か
上智大生殺害30年、残されたA型の血液 黄土色のコートの男は誰か

1996年9月9日、東京都葛飾区柴又の住宅街で、上智大4年だった小林順子さん(当時21)が自宅で殺害されているのが見つかった。事件発生から30年が経過した今も、犯人は特定されていない。現場に残された血液は「A型の男」のものとされ、警視庁は情報提供を呼びかけている。

雨の日の事件、留学2日前に命を絶たれる

その日は朝から雨が降り続き、最高気温は23度と9月にしては肌寒い1日だった。柴又帝釈天の参道を外れると住宅街が広がる一角の一軒家で、順子さんは殺害されていた。俳優の渥美清さんが亡くなった約1カ月後のことだった。

順子さんは外国語学部英語学科に通い、アメリカ・シアトルへの留学が決まっていた。出国予定日は9月11日。友人が開いてくれる送別会に出ては、合間に引っ越しの荷造りを進める日々だった。9日には荷造りを終え、段ボール箱を送り終えていた。

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母親がパートに出かけ、順子さんが自宅で1人になったのは午後3時50分ごろ。それから約50分後の午後4時39分、火事だと119番通報があり、事件が発覚した。木造2階建ての住宅は全焼した。

焼け跡から見つかった遺体、3カ所で着火

焼け跡の2階から見つかったのは、上半身に掛け布団が掛けられていた順子さんの遺体だった。首などを刃物で複数回刺され、両手足は粘着テープとストッキングで縛られ、口もふさがれていた。その後の捜査で、火は1、2階の3カ所で付けられたことも判明した。

犯行に使われた凶器は見つかっておらず、傷の跡などから、警視庁は果物ナイフのような小型のナイフが使われたとみている。粘着テープには植物片や犬の毛などが付いており、家の外から持ち込まれた可能性があるという。

鍵を握る「A型の男」の血液とDNA鑑定

捜査の鍵になっているのが、現場にわずかに残された犯人の血液だ。家の玄関に残されていたマッチ箱にはわずかな血液がついており、事件後しばらくは個人を識別できるほどの鑑定ができず、「A型の男」とまでしかわからなかった。

その後、鑑定技術が向上し、2014年ごろ、遺体にかけられていた布団から順子さん以外の人物のDNA型を検出した。マッチ箱の血液ともDNA型が一致した。家族や捜査員のものでもなかったため、警視庁は犯人のものとみて捜査を進めている。

警視庁は近年、特に現場周辺の3D画像を公開するなどして情報提供を呼びかけている。事件直前に現場付近で目撃された黄土色のコートの男の行方は、今もわかっていない。

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