小学館、マンガワン問題で社長ら報酬返納 再発防止策を公表
小学館、マンガワン問題で社長ら報酬返納 再発防止策公表

小学館は4日、マンガ配信アプリ「マンガワン」の編集部が性加害事件を起こした元教員のマンガ家を別の名義で起用した問題を受け、相賀信宏社長が月額報酬の50%を3カ月自主返納すると発表した。再発防止のため危機管理体制などを整備し、「人権侵害を許容しない組織風土を確立」するとしている。

問題の経緯と第三者委員会の指摘

小学館は今年2月、2022~25年にマンガワンで連載された「常人仮面」の原作者「一路一」(ペンネーム)が、「山本章一」として別作品を連載していた際に元生徒の女性を対象とする児童買春・ポルノ禁止法違反(製造)の罪で罰金刑を受け、20年に連載が中止されたと発表していた。

第三者委員会は今年3月から調査を始めた。8月3日に公表した報告書では、山本氏の起用はマンガワン編集部のみで判断したと認定。「人権侵害を助長、または加担すると評価されてもやむを得ない」と指摘した。作家らとの取引に関して、人権侵害のリスクを伴う意思決定をする時の「組織的な検討プロセス」を整備する必要があると提言した。

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小学館の見解と再発防止策

小学館はこれを受け、4日に公式サイトに文章を掲載。「人権に関わる極めて重大な事案であり、被害を受けられた方々への配慮や人権に対する認識・判断、当社のガバナンス及び危機管理体制が問われる問題であると認識しております」などとする見解を明らかにし、社長のほか専務取締役や常務取締役など役員25人も月額報酬の一部を3カ月間自主返納すると報告した。

再発防止に向けては、新設する「人権委員会」で外部識者と人権侵害を防ぐ仕組みを作る▽役員や従業員向けの研修を実施▽人権侵害の懸念がある取引に関する意思決定は、管理部門も関わり組織的に判断するというプロセスを明文化する――などの取り組みを進めるという。

今後の対応

また、外部の作家など取引先による人権侵害が起きた可能性がある場合、上長や管理部門に報告するというルールも明文化するという。小学館は朝日新聞の取材に、以前からこのルールはあり社内会議などで周知していたと説明している。

小学館は今後、会見を開く予定はないとしている。理由については「第三者委に本件の調査を委託して客観的、中立的な調査を実施していただきました。また、それを踏まえた再発防止策も公表いたしました」などと回答した。

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