煙の先に小さな「山」、救助隊員がみた歌舞伎町ビル火災の惨状
煙の先に小さな「山」、救助隊員がみた歌舞伎町ビル火災の惨状

幅70~80センチほどの階段は、溶鉱炉のように赤く焼けていた。「しっかり前へ進め!」。東京消防庁の隊員たちが、隊長のかけ声を頼りに放水を続け、雑居ビルの内階段を上っていく。壁は真っ赤に膨らんで燃えているように見え、耐熱性の高い防火服越しにも熱さを感じた。

ようやくたどり着いた3階のマージャンゲーム店の奥では、すすにまみれた人たちが折り重なるように倒れていた。

25年目の証言

44人が犠牲になった東京・歌舞伎町のビル火災から、今年で25年になる。救助隊員は、炎と煙の先で何を見たのか。

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当時、現場に入った救助隊員の証言や、火災を防止する注意義務を怠ったとしてビルの実質的オーナーらの刑事責任を認めた東京地裁判決から、その日何があったのかをたどる。

出火の夜

2001年9月1日午前1時ごろ。金曜日の夜から日付がかわっても、歌舞伎町は、いつもと変わらずネオンに包まれていた。

「ビルから出火、逃げ遅れが多数いる」。119番通報から約10分後、救助隊が現場に到着した。

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