司法面接トレーナー育成へ、県警が初の研修会を開催
司法面接トレーナー育成へ、県警が初の研修会

性犯罪や虐待に遭った子どもから原則1回で話を聞き取る「司法面接」に対応するため、県警は捜査員の指導役となる「トレーナー」の育成に力を入れている。司法面接の記録映像は裁判の証拠になり、虐待事案の増加もあって捜査での重要性は増している。指導態勢を充実し、子どもらの証言を事件解決に生かしたい考えだ。

初のトレーナー育成研修会

7月29、30日、県警本部で司法面接のトレーナー育成研修会が初めて開かれ、県内の署の刑事課員ら男女16人が参加した。立命館大の武田悠衣・専門研究員(司法・犯罪心理学)が講師で、自発的な発言を促すため情報を出さずに行う「オープン質問」などの技法を解説した。

班ごとの演習では、性被害に遭ったとみられる小学4年の男児に聴取する想定で、男児役や面接官役、別室で観察して情報を整理するバックスタッフ役になって面接を行った。恥ずかしがる男児に「どんなことでも話していい場所ですよ」と優しく声をかけ、答えを誘導しないよう、「それから?」「詳しく話して」など質問を工夫して証言を引き出した。各班の映像をもとに、評価のポイントや面接官への助言の仕方も学んだ。

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参加者の意気込みと背景

実際の面接経験がある徳島名西署刑事課の高田優花巡査部長(29)は「どうすれば誘導せず話を聞き出せるか、指導する立場で考えた。勇気を出して被害を訴えた子どもの証言を、より多く捜査に生かしたい」と意気込んだ。

県警人身安全・少年課によると、児童虐待が疑われる通報の認知件数は2020年は479件、25年には621件と増加傾向にある。23年には刑事訴訟法が改正され、要件を満たせば、司法面接の録画映像を裁判の証拠にできるようになった。県警が関わる司法面接は22年度は4件だったが、25年度には28件に及び、今年度もさらに増えそうだ。

指導体制の充実へ

面接ができる捜査員の確保は課題で、県警ではこれまで約200人が基礎研修を受けた。ただ、専門知識を持つ講師は限られ、研修が県外で行われることも多いため、独自に指導役を育てることにした。

1月に選んだ3人に加え、今回の研修で12人が新たにトレーナーとなり、職場で指導にあたる。県警刑事企画課は「より多くの捜査員に司法面接の手法を身につけてもらい、適切な捜査につなげていきたい」としている。

司法面接は、警察や検察などが合同で、原則1回で行う。子どもは記憶や言語表現が発達途上で、質問によって証言が誘導されたり変遷したりする恐れもあり、聞き手の介入を減らして証言の信ぴょう性を保つ。被害体験がフラッシュバックする「二次被害」も防ぐ。知的障害や発達障害のある人も対象となる。

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