騒音などのトラブルが「民泊」で相次いでいることを受け、大阪市は、営業許可の要件に遮音性の高い建物の利用を加えるなどの独自規制に乗り出す。市は一時、急増する訪日外国人観光客の受け入れ態勢を整えようと、開業規制が緩和された国家戦略特区法に基づく「特区民泊」を推進していたが、すでに開業申請の受け付けを終了。今回は新たに、旅館業法に基づく民泊の開業規制を強化する。
特区民泊の申請受け付け終了、旅館業法に基づく民泊に規制強化
市は2016年10月、特区民泊の開業申請の受け付けを開始した。今年5月末までに全国の9割超にあたる8887施設の開業が認定された。一方、周辺住民からは、宿泊者による騒音やごみのポイ捨て、「運営者と連絡が取れない」といった苦情が相次いだ。
市は「監視指導体制の強化が必要」として、今年5月に特区民泊の開業申請の受け付けを終了した。すると以降、旅館業法に基づく民泊の開業申請の相談が急増したという。市は、特区民泊と同様のトラブルが起きかねないとして、旅館業法施行条例を改正して開業規制を強化する。
木造・鉄骨造りの施設は原則認めず、従業員の常駐も義務化
特区民泊に関して24~25年度に市に寄せられた騒音苦情の8割超(243件)の施設が、木造か鉄骨造りだった。このため、条例改正案では、すでに入居者がいる建物で開業する場合、木造や鉄骨の長屋・アパートは原則認めず、木造などに比べて遮音効果が高い鉄筋コンクリートか鉄骨鉄筋コンクリート造りであることを営業許可条件に追加した。また、利用客が宿泊中、施設の1キロ以内に従業員を常駐させることを、既存の事業者を含めて義務づける。
市議会9月定例会に提案、10月中の施行目指す
大阪市は市議会9月定例会に条例改正案を提案し、10月中の施行を目指す。



