太平洋戦争中の水没事故で朝鮮半島出身者を含む183人の作業員が犠牲になった山口県宇部市沖の海底炭鉱「長生(ちょうせい)炭鉱」で見つかった遺骨を巡り、外務省が身元の特定に至らなかったと発表した23日、関係者からは落胆の声が漏れた。
DNA照合の結果
外務省によると、骨から採取したDNAを犠牲者105人分の遺族などのデータと照合したが、一致しなかった。骨は宇部市に引き渡される見通しという。
関係者の反応
「長生炭鉱の水非常(みずひじょう)を歴史に刻む会」の井上洋子代表(76)は「待ち望んでいた遺族にとっては残酷な結果となったが、これであきらめるわけではない。一人でも多くの遺族のDNAを採取していきたい」と語った。
韓国遺族会会長の楊玄さん(78)は「痛恨の思いと深い悲しみを禁じ得ない。日韓両政府が責任ある姿勢で遺骨の返還と追悼に向けた具体的な対策の策定に取り組むことを強く求める」とする談話を発表した。