「家がそれなりに金持ちなんで、取り巻きがいるんでしょうね」
「石岡社長は金持ちなのか?」
「居酒屋のチェーンはそこそこの売り上げのようです。自宅は立派な一軒家でした」
「金持ちの坊っちゃんが、取り巻きを引き連れて、ちょっとでかい顔をしている……。つまり、そういうことだな」
「はい」
「それじゃあ、警察も興味ないだろうし、俺たちも手が出せないな」
「ちょっとひねくれた高校生に手を出したとあっちゃ、三橋さんの二の舞ですね」
「それどころか、逮捕だ」
「いじめってのは、犯罪にならないんですかね」
「事件にならなきゃ、警察は動かない」
「じゃあ、石岡譲治は放っておくしかないってことですか?」
すると、真吉が言った。
「あのう、それなんですが……」
日村は尋ねた。
「何だ?」
「同じ高校の女子生徒を捕まえて、話を聞いたんですが……」
真吉マジックだ。こいつが女子生徒に声をかけるのは簡単なことだろう。
「何かわかったのか?」
「石岡譲治のバックには、ヤバいやつがいるって言ってました」



