NHK党・立花氏襲撃、被告に判決 孤立した男が信じた「正義」とは
NHK党・立花氏襲撃、被告に判決 孤立した男の「正義」

政治団体「NHKから国民を守る党」の立花孝志党首(59)が東京・霞が関でなたで襲われた事件で、殺人未遂罪に問われた宮西詩音被告(32)の判決が10月9日午後3時、東京地裁で言い渡される。被告は起訴内容を認めており、事件に至るまでの孤立した生活や、殺害を「正義」と信じ込むに至った経緯が法廷で明らかにされている。

2025年3月、霞が関での襲撃

事件は2025年3月14日夕方、東京・千代田区霞が関の経済産業省前の路上で起きた。「財務省解体」と書かれたプラカードが掲げられ、大勢の人々がデモのために集まる中、なたを手にした男が演説のために訪れていた立花氏を切りつけ、頭や左耳に約3週間のけがを負わせた。

10月2日の初公判で、黒いスーツ姿で現れた宮西被告は起訴内容について「全て認めます」とはっきりした口調で述べ、終始落ち着いた様子だった。起訴状によると、被告は刃体約15センチのなたで立花氏を切りつけ、殺害しようとしたとされる。

被告の孤立と事件までの経緯

法廷でのやりとりからは、被告が一時は政治家としての立花氏を支持していたことが明らかになった。被告は幼少期、母の交際相手の都合で海外を転々とし、帰国後は母の方針で小学3年生からフリースクールに通い、中学・高校には進学しなかった。

孤立が深まったのは2019年ごろ。通信制大学を卒業して東京で一人暮らしを始めたが、アルバイトを数カ月で解雇された。その後は仕事をせず、亡くなった父の遺産で暮らすようになり、人との会話がほぼないまま約6年間を過ごしたとみられる。

裁判の構図と立花氏の参加

立花氏は、兵庫県の内部告発文書問題をめぐり、死去した元県議(当時50)に関するデマを拡散して名誉を傷つけたとして名誉毀損罪で起訴され、勾留が続いている。今回の裁判には被害者として参加し、証言台を挟んで被告と向き合った。

判決では、被告の「正義感」がどのように暴走したのか、裁判所がどのような判断を下すのかが注目される。