京都府警は、特殊詐欺が疑われる着信を遮断・警告する「警察庁推奨アプリ」の利用を呼びかけている。携帯電話への着信から詐欺被害に発展した事例は多く、府警は各地で啓発イベントを開いてアプリをPRしており、警察署でインストールの補助も行うという。
被害は過去最悪ペース
府警のまとめでは、今年6月末現在の府内の特殊詐欺被害は過去最悪ペースの約30億1114万円。「ニセ警察詐欺」「オレオレ詐欺」など電話で接触を図るケースが多く、267件のうち、117件が被害者の固定電話、42件が携帯電話への着信だったという。
近年は「+1」や「+44」で始まる国際電話番号が特殊詐欺に悪用されている。固定電話は国際電話の利用休止の手続きが可能だが、携帯電話は有料アプリしか対策方法がなく、課題となっていた。そこで警察庁は3月、スマートフォン向けの無料アプリ「詐欺対策 by NTTタウンページ」「詐欺バスターLite」を推奨アプリとして認定した。
アプリの機能と啓発活動
アプリは、iPhoneとアンドロイドの両方で利用できる。国際電話や、警察庁などが把握する詐欺の可能性が高い電話番号からの着信を遮断したり、警告画面を出して注意を促したりする。iPhoneは、国際電話の着信の際は警告の表示のみとなる。
府警はアプリを広くPRしようと、役所や金融機関などで啓発活動を展開。交番などの巡回連絡でも利用を勧めている。警察庁によると、全国で6月末までに約147万件インストールされた。
城陽署は6月中旬の年金支給日に合わせ、城陽市内の14か所で支援活動を実施し、120人以上が利用を始めた。城陽郵便局に設置された臨時ブースを訪れた、市内のパート従業員の女性(76)は「どれだけ気をつけても、犯人の方が一枚上手。できることは何でもやっておきたい」と話していた。同署によると「家族にアプリの入れ方を聞きづらく、手伝ってもらえて助かった」といった声も寄せられたという。
府警の和田隆浩・犯罪抑止対策室長は「犯人の接触を断つのが最も有効な被害防止策。一人一人が自分事と捉え、アプリを利用してもらえれば」と呼びかけている。



