高野山の宿坊、複数の宗教法人が計1億円超の申告漏れ 大阪国税局指摘
高野山宿坊、宗教法人が1億円超申告漏れ 国税局指摘

真言密教の聖地である高野山(和歌山県高野町)で宿坊を営む複数の宗教法人が、大阪国税局から計1億円超の申告漏れを指摘されていたことが関係者への取材でわかった。住職らの私的な支出を法人の経費に計上するなどして、所得を圧縮していたという。重加算税を含めた追徴税額は計約6千万円とみられる。

十数法人が税務調査、半数以上で申告漏れ

関係者によると、2025年度に高野山で宿坊を営む十数法人が税務調査を受け、このうち半数以上で所得税の源泉徴収漏れや法人税の申告漏れが発覚した。住職やその家族らの私的な支出を経費計上し、宿坊運営による所得を過少申告していたケースがあったという。

宗教法人の収益事業と課税の仕組み

宗教法人は、さい銭など宗教活動による収入には法人税がかからないが、宿坊のような旅館業、飲食店業、駐車場業など34種類の「収益事業」で得た収入には課税される。住職らの私的な支出を収益事業の経費として計上すると、「隠し給与」とみなされ、所得税の源泉徴収漏れと法人税の申告漏れが生じる。

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宗教法人の税務トラブルはあとを絶たない。国税庁によると、2025年6月までの5年間に8167宗教法人を税務調査。大阪国税局管内では、調査対象の約8割にあたる845法人で源泉徴収漏れが発覚し、うち264法人について意図的なごまかしがあったとして重加算税の対象とした。追徴税額は約9億円にのぼる。

高野山の歴史と観光の現状

高野山は真言密教の道場として816年に弘法大師・空海が開いた。高野町によると、117の寺院があり、うち51寺院が宿坊を営む。2004年に「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界遺産登録され、多くの外国人観光客が訪れる。25年の高野町の外国人宿泊者数は11万7千人と過去最多を記録した。

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