高知の市議選、選挙立会人の1枚ずつ点検で確定2時間長引く
高知の市議選、立会人の点検で確定2時間長引く

高知県安芸市と香美市の市議選(8月30日、9月6日)で、選挙立会人が各候補者の票を1枚ずつ点検した影響で、開票の確定時間が前回より大幅に長引いた。安芸市は午後10時39分(前回より1時間3分長い)、香美市は翌日午前0時15分(同2時間5分長い)に確定した。香美市では候補者名を読み取る機械の故障もあったが、主な要因は立会人による1票ごとの点検で、これに2時間55分を要した。

立会人の役割と点検の実態

選挙立会人は公職選挙法に基づき3~10人選ばれ、開票作業の公正さを監視する。安芸市では当初9人全員が1票ずつめくりだしたが、職員が手際よい見方を助言し、2人は姿勢を貫いた。香美市では助言を控えたため、6人中4人が約1万票を確かめた。

丹念に点検した両市の各2人は「1番目だったので念入りに」「立会人の責任」などと答えた。

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専門家の見解と今後の対応

県立大の吐合大祐講師(行政学)は「1枚ずつの点検を否定はしないが、開票情報を早く提供することも求められる。難しいな」と述べ、「僕が職員だったら『早く帰りたい』と思いますね。立会人は非常勤の特別職。翌日も通常通り働く職員のワーク・ライフ・バランスも考えてほしい」と指摘した。

香川県選挙管理委員会の委員も務める堤英敬・香川大教授(政治学)は「立会人が開票作業をやり直しましたね。丁寧に見るなとは言わないが、異例。率直に言ってやり過ぎでしょう」と苦笑交じりに語った。堤教授は「職員がきちんと作業しているか、随時見て回るなど柔軟に対応して良いでしょう」「数え直すだけが仕事じゃない。良識の話、です」と提案した。

安芸市選管は立会人に「速やかな進行に努めなければならない」と求める文書を配布したが、点検方法は法に明示されておらず、事細かに指示するのは難しいという。吐合講師は「開票リハーサルに効果があるかは疑問だ」と述べた。

低投票率との対比

両選挙とも投票率は過去最低だった。堤教授は地方政治の現状について「関心を持たないと情報が入ってこない。議論するテーマもなかなかない」と指摘し、熱心な立会人と低い投票率を見比べ、「政治は誰のためのものか」と考え込んでしまうと述べた。

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