新名神6人死亡事故から4カ月、遺族が「なぜ」悔しさ語る
新名神6人死亡事故から4カ月 遺族が悔しさ語る

三重県亀山市の新名神高速道路で3月、大型トラックの運転手が「ながらスマホ」をして、計6人が死亡した事故から4カ月となった20日、犠牲になった埼玉県草加市の団体職員、高峰啓三さん=当時(56)=の遺族が報道各社の取材に応じた。高峰さんは優しく、時に厳しい、目標となる存在だったと語り「なぜ殺されなければならなかったのか」と悔しさをあらわにした。

単身赴任先からの帰省中に事故

高峰さんは単身赴任中で、兵庫県の自宅に帰省する際、事故に遭った。初めて取材に応じた妻と息子3人によると、地元で小学生バレーボールチームの監督を務め、長男(31)は「チームの指導を楽しんでいた」としのんだ。

事故の概要と裁判の経過

事故は3月20日未明、亀山市のトンネル出口付近で発生。高峰さんや静岡県袋井市の会社員一家5人を死亡させたとして、自動車運転処罰法違反(過失致死)の罪に問われた水谷水都代被告(54)=広島県安芸高田市=は、6月に津地裁で開かれた初公判で起訴内容を認めた。

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遺族は「なぜ、たった一つのスマートフォン操作で多くの命が奪われなければならなかったのか」と述べ、事故の重大性を訴えた。高峰さんの妻は「夫は家族の大黒柱であり、地域の子どもたちの指導者でもあった。その存在を奪った行為は許せない」と涙ながらに語った。

「ながらスマホ」の危険性を改めて提起

今回の事故は、「ながらスマホ」の危険性を社会に強く印象づけた。警察庁の統計によると、2025年中のスマートフォン使用に起因する交通事故は全国で約1万2000件発生しており、前年比で増加傾向にある。遺族は「同じような悲劇を繰り返さないために、厳罰化や啓発活動の強化が必要」と訴えた。

水谷被告の初公判では、検察側が「被告は運転中にスマートフォンを操作し、前方不注視の状態で走行していた」と指摘。被告は「間違いありません」と起訴内容を認めた。今後の裁判では、量刑が焦点となる見通しだ。

高峰さんの長男は「父はバレーボール指導を通じて、多くの子どもたちに夢と希望を与えていた。その父がなぜこんな形で命を奪われなければならなかったのか、今でも受け入れられない」と述べ、深い悲しみと怒りをにじませた。

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