東大元教授、収賄罪認める 風俗店接待約180万円、初公判で起訴内容認める
東大元教授、収賄罪認める 風俗店接待約180万円

東京大学大学院医学系研究科での共同研究をめぐり、民間団体側から風俗店などで接待を受けて計約180万円分の支払いを受けたとして、収賄罪に問われた東大院元教授の佐藤伸一被告(63)の初公判が25日、東京地裁であり、被告は起訴内容を認めた。検察側は懲役2年、追徴金183万円を求刑し、弁護側は執行猶予付き判決を求めた。

接待の経緯と起訴内容

佐藤被告の起訴内容は2023~24年、一般社団法人日本化粧品協会の当時の代表理事(53)=贈賄罪で有罪確定=から、共同研究を進める見返りとして、都内の高級クラブやソープランドで計約180万円分の接待を受けたというもの。ともに接待を受けた部下の元特任准教授(47)は収賄罪で有罪が確定している。

この共同研究は元代表理事が、大麻草由来で依存性のない成分「カンナビジオール(CBD)」の有効性を明らかにするため、佐藤被告側に打診した。東大医学部付属病院の皮膚科長だった被告は共同研究の実施を申請する権限を持っていた。

検察の主張と被告の陳述

検察側の冒頭陳述などによると、佐藤被告は共同研究開始後の23年2月、会食の場で代金約15万円を支払ってもらい、その後も飲食店や高級クラブで接待を受けた。佐藤被告が「クラブではキスもできないし手も握れない」などと発言したことをきっかけに、元代表理事のはからいでソープランドでの接待も受けた。

佐藤被告は被告人質問で、事件に至った理由について「立場への慢心、自分の甘さ、弱さが招いた。自分を律せなかった」などと述べた。

大学の対応と今後の見通し

検察側は論告で、犯行によって東大への市民の信用が失墜したなどと指摘。弁護側は、接待が始まったのは共同研究の実施後で「職務の公正がゆがめられた程度は限定的だ」と主張した。

東大はこの贈収賄事件などを受け、医学部が運営してきた付属病院を大学本部が運営する「東京大学病院」に10月から改める、といった統治改革を進めている。