福岡県警は12日、東南アジアの拠点で特殊詐欺グループの「かけ子」をさせる目的で女性を連れ去るなどしたとして、指定暴力団山口組系組員の男(54)(熊本市)ら男女5人を所在国外移送目的略取と監禁の疑いで逮捕したと発表した。県警は特殊詐欺グループの背後に暴力団が関与し、海外に実行役を送り込んでいるとみて、全容解明を目指す。
飲食店の個室で約3時間半監禁
発表によると、5人は共謀し、6月17日、福岡市内の飲食店の個室で中原容疑者の知人女性(30歳代)に対し、「金を返すつもりがあるんやったら海外に行くしかないやろうが」「かけ子をして稼ぐしかないだろう」と脅すなどして約3時間半にわたって監禁。その後、国外に移送する目的で、タクシーで福岡空港国際線旅客ターミナルビルまで連れ去った疑い。県警は認否を明らかにしていない。
渡航前に保護、県警として初の摘発
渡航前に県警の機動隊員が女性を保護し、事件が発覚。男は10年ほど前から女性に金を貸す関係にあった。県警が所在国外移送目的略取容疑で摘発したのは初めてで、男が特殊詐欺の実行役を集める「リクルーター」だったとみている。