山梨県内各地で防災訓練 熊本地震の知見共有やドローン活用
山梨県内で防災訓練 熊本地震の知見やドローン活用

「防災の日」の1日に合わせ、山梨県内各地で防災訓練が行われた。6月には県内で最大震度6弱を記録する地震が発生し、7月には熊本県で最大震度7の揺れ、その後には千葉県や北陸地方を豪雨が襲うなどしており、県内自治体では被災地に派遣された職員の知見を生かしたり、最新機器を活用した物資輸送を試したりと、訓練内容に工夫を凝らしている。

甲州市で避難所開設訓練 熊本地震の報告会も

甲州市では1日、避難所の開設訓練が行われ、それに先立って、熊本地震の被災地に派遣された2人の市職員による報告会が開かれた。2人は8月8日から14日に熊本市の避難所運営の支援にあたり、報告会では市職員らに対して派遣時の1日のスケジュールなどを紹介。「夜間に眠れない避難者も多く、認知症で寝床が分からなくなる方への対応も必要だった」などと現地の様子を振り返った。

派遣期間中は3か所の避難所で活動したといい、「(避難生活が)長期化する場合は応援要請が必要になるため、各対策部で応援を受ける際のマニュアルや勤務態勢の再考が必要と感じた」とも話していた。その後行われた避難所の開設訓練では、職員ら約80人が段ボールベッドや間仕切り用のテントの設置など、開設に向けた準備の手順を確認した。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

市総務課防災危機管理担当の三森啓副主査は「市内では避難所を開設する機会もほとんどない。被災地での知見を共有して、少しでも備えに役立てられれば」と話した。

道志村でドローン物資輸送訓練 山間部の特性生かす

道志村では8月30日、山間部という自治体の特性に応じた訓練を行った。これまで全国で起きた大地震では、崖崩れなどで主要道が寸断され、孤立集落が発生するケースも出ており、同様のリスクを抱える村では初めてドローンを活用した物資輸送訓練を取り入れた。

主要道である国道413号(道志みち)の橋が崩落し、村が東西に分断されたという想定で行われた訓練では、全地球測位システム(GPS)の不具合により自動操縦による村内の飛行はできなかったが、簡易トイレやマスク、水などの災害支援物資5キロを積んだドローンの離着陸や物資の受け取り方法を確認した。

村総務課消防・防災担当の山口陽司主査は「道志みちが寸断されると村の広範囲が孤立する可能性もある。ドローンを始め、対策を早急に考えていかなければ」と力を込める。

訓練時期をずらす動き 南アルプス市や笛吹市で

9月1日を「防災の日」としているのは関東大震災の発生日にちなんだものだが、近年の残暑の厳しさを踏まえ、慣習にとらわれずに訓練時期をずらす動きも出ている。南アルプス市では、これまで9月に防災訓練を実施してきたが、今年は11月8日に日程をずらした。昨年度、自治会長らにとったアンケートで「暑くて高齢者には参加が負担になる」など、熱中症などを懸念する声が寄せられたことを受け、初めて時期の変更に踏み切ったという。

笛吹市でも、これまで市役所の防災訓練と同時開催だった自治会での避難訓練について、住民らからの要望もあり、今年から開催時期を任意で決めて実施してもらうよう変更。今年は自治会の1割程度が10、11月にずらして行う予定という。

同市防災危機管理課の保崎貴之課長は「9月は台風被害なども多い時期で、早めに実施したいという思いもある」とした上で「市民の皆様の参加率向上も図っていくため、適切な時期を今後も検討していきたい」と述べた。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ