認知症当事者が日田市で座談会「周りの人に助けられて違う生き方できる」
認知症当事者が日田市で座談会「周りに助けられ生き方できる」

大分県日田市大山町で「認知症を『我がこと』として」と題した市民公開講座が開かれ、いずれも市内在住で県の「希望大使」(認知症本人大使)を務める下田哲也さん(61)と土屋成子さん(82)が座談会に参加し、当事者としての思いを語った。

希望大使の活動と経歴

希望大使は、講演やイベントなどへの参加を通じて認知症の啓発活動に取り組むのが役割。2019年度に厚生労働省が5人の認知症当事者を任命したのが始まりで、都道府県ごとの地域版希望大使も各地で誕生した。大分県は20年度に創設し、現在、下田さんら6人が活動している。

下田さんは19年、当時暮らしていたマレーシアで認知症の診断を受けた。仕事のミスが増えて上司に受診を促されたのがきっかけだった。20年に古里の日田市に戻り、実家の隣で一人暮らしをしている。

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当事者が語る日々の暮らし

座談会で日々の暮らしぶりを問われると、「以前と同じようなことはできないけれど、周りの人に助けられて違う生き方、暮らし方はできる」と述べた。周りの人の当事者への関わり方については「忘れることを前提に、忘れないようにさせるための工夫をした方がいい」と語った。

土屋さんは京都府出身。和歌山県有田市で暮らしていた21年頃に物忘れの症状が表れ始め、22年に認知症と診断された。23年春、いとこの梶原美和子さん(77)がいる日田市に引っ越した。現在は梶原さん夫婦と3人で暮らす。

デイサービスに通いながら趣味の書道や社交ダンスを楽しんでいるといい、「認知症になったらそれで終わり、ということはない。頭は働いているし、精いっぱい生きていかなければと思う」と話した。

講座の詳細と今後の予定

大山文化センターで10日に開かれた市民公開講座には約180人が集まり、座談会のほか専門の医師による講演に聞き入った。11月17日にも日田市中心部のパトリア日田小ホールで開講し、下田さんらが登壇する。午後1時半~3時半で、参加無料。問い合わせは市西部地域包括支援センター(0973・26・0036)へ。

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