未成年者の選挙運動、一律禁止は「違憲」 東京地裁判決
未成年の選挙運動一律禁止は違憲 東京地裁

東京地裁は25日、18歳未満の選挙運動を一律に禁じた公職選挙法の規定について、表現の自由を保障する憲法21条に反すると判断した。原告は未成年者4人で、規定の違憲性と、国会が規定を改廃しなかったことが国家賠償法上違法だとして国を訴えていた。

禁止規定は「必要かつ合理的」とはいえず

判決は、国が主張する連呼行為や人海戦術による弊害について、未成年者が参加する場合に限られないと指摘。そうした態様を除いて未成年者が選挙運動に参加すること自体による弊害は具体的に検討されたとは認めがたいと述べた。

また、教育的見地や学業への支障といった主張についても、不当な態様の運動や動員を規制すべきであり、未成年者が自らの関心や価値判断に基づいて参加すること自体を禁じる実質的根拠は見いだしがたいとした。

制裁規定も違憲、使用禁止規定は合憲

禁止規定が違憲である以上、その違反を理由とする制裁規定も当然に違憲だとした。一方で、未成年者を選挙運動に使用することを禁じる使用禁止規定については、未成年者を保護する観点から一律に禁止する必要性は高く、必要やむを得ない制約として合憲と判断した。

国会の立法不作為は「違法と評価できず」

禁止規定を廃止しなかった立法不作為については、制定時点で違憲が明白だったとはいえず、原告らが参加を断念した当時に廃止が必須だったと立法府にとって明白だったとも言い難いとして、国家賠償法上違法とは評価できないとした。