部活動の地域移行、山口県内で進行に差 長門市は全廃し新クラブ運営
部活動地域移行、山口県内で進行に差 長門市は全廃

公立中学校の部活動を外部に委ねる「地域展開(地域移行)」が全国的に本格化する中、山口県内では長門市などで導入される一方、まだ完了していない市町もあり、進行状況に差が出てきている。国は今年度から2031年度までを「改革実行期間」と位置づけ、この間に全ての部活動で休日の地域展開の実現を目指しており、各市町には地域の実情を踏まえた対応が求められている。

長門市は全活動を廃止し市営クラブを開設

今月10日午後の放課後時間帯、長門市立深川中では、大型バスが次々と駐車場に入ってきた。バスから降りた生徒たちは、グラウンドや校舎などそれぞれの活動場所へと向かった。

同市は、県内の他市町に先駆けて昨年8月に公立中学校の全部活動を廃止。市営の地域クラブ「NAGATOスポーツ・カルチャークラブ(通称・Nクラ)」を開設し、運営している。

市内全5校の公立中のうち最も生徒数が多い深川中を主な活動場所とし、他の4校を発着点とするバスを運行することで活動をサポート。全10種目のクラブが原則平日の2日間と土曜日に活動している。

指導体制の変化と生徒の声

この日、深川中の体育館では、男子バスケットボールの地域クラブの生徒約30人が練習に励んでいた。このクラブではこれまで通り教員が監督を務めているものの、地域クラブとしての活動が始まってからはバスケ経験のある市職員らがコーチに加わった。

主将を務める同中2年の生徒(14)は「他校の人となるべくコミュニケーションを取るようにしてチームワークを磨いている。コーチの人も来てくれて、バスケがより楽しくなった」と話す。

国の改革期間と今後の課題

地域展開は、少子化により部員数が減少する中、生徒たちがスポーツや文化活動に親しむ機会を確保するとともに、教員の負担軽減にもつなげる取り組みとして導入された。国は23~25年度を改革推進期間、26~31年度を改革実行期間と設定し、将来的には全ての部活動での実現を目指している。