中国の朱鎔基(チューロンチー)元首相が12日、死去した。1990年代から2000年代にかけて、中国が世界経済の表舞台へ復帰する時代のかじ取りを担った。経済改革を推し進める剛腕で知られ、国際社会が中国の市場化と開放へ寄せた期待を象徴する人物だった。
改革路線を進めた「剛腕首相」
朱氏は経済運営で最も実績を残した首相とされる。「改革開放」を打ち出した鄧小平氏に抜擢され、江沢民指導部で市場化改革を強力に進めた。
最大の功績は2001年の世界貿易機関(WTO)加盟だ。これにより中国は世界市場へのアクセスが飛躍的に向上。原材料を輸入し、製品を完成させて再び輸出する「世界の工場」へと成長した。
大なたの改革、負の種も残す
農業などの産業保護を求める抵抗が強い中、朱氏はWTOを国内改革のてこに使った。国有企業改革でも大なたを振るった。
一方で、引退後の中国は、朱氏が描いた路線からの揺り戻しも目立つ。



