愛知県で70代男性が仮想通貨詐欺に遭い、3億2千万円の被害
愛知県警一宮署は2026年4月10日、同県一宮市に住む70代の無職男性が大規模な詐欺被害に遭い、暗号資産(仮想通貨)約3億2千万円分をだまし取られたと発表しました。この事件は、人工知能(AI)を利用した投資広告をきっかけに始まり、巧妙な手口で巨額の資産が奪われるという現代的な犯罪の実態を浮き彫りにしています。
スマホ広告から始まった罠
被害に遭った男性は、昨年5月ごろにスマートフォンで目にしたAI投資に関する広告に興味を持ち、関連サイトにアクセスしました。その後、自らを「投資会社職員」と名乗る人物から電話連絡があり、仮想通貨を用いた株式投資の話を持ちかけられたのです。
男性は最初、指示されたオンライン口座に購入した仮想通貨を送信すると、実際に利益が発生したように見えました。この成功体験が信頼を生み、さらに多額の資金を投入するきっかけとなったと考えられます。
巧妙な脅迫と巨額の被害
利益が出たため、男性は早速払い戻しを依頼しました。しかし、相手側からは「税金や手数料がかかる」などと理由を付けられ、追加の支払いを要求され続けました。今年3月30日までに、男性は複数回にわたって計約3億2千万円分の仮想通貨を送信することになりました。
これ以上支払えないと訴えたところ、犯行グループは「個人情報をばらまく」などと脅迫してきました。この言葉に不審を抱いた男性は、最終的に一宮署に被害を届け出る決断を下しました。
増加する仮想通貨関連詐欺
近年、AIや仮想通貨を題材にした投資詐欺が急増しています。特に高齢者をターゲットにしたケースが目立っており、今回の事件もその典型例と言えるでしょう。犯行グループは、最新技術への関心を利用し、初期の小さな利益で信用を獲得する手法を取っています。
愛知県警は、不審な投資話を持ちかけられた場合にはすぐに相談するよう呼びかけています。また、仮想通貨取引におけるリスクについての啓発活動を強化し、同様の被害防止に努めるとしています。
この事件は、デジタル時代における新たな犯罪形態の危険性を改めて示すものとなりました。投資を考える際には、過度な利益を約束する話には特に注意が必要です。



